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#961 知恵の心を得る道

おはようございます、三綿直人です。

良く知られているソクラテスの逸話にこんな話があります。
ソクラテスの友人カイレポンが、知恵と知識を得たいと一生懸命勉強していたんですね。
すると、そこに天使がやって来て、「もし知恵を得たいなら、ソクラテスを見習え。ソクラテスほど知恵のある人はいない。」と教えられるんです。
そこでカイレポンは、友人ソクラテスのところに行って「天使からお告げがあった。君が最高の知恵者だということなんだが、どうか知恵を授けてほしい。」とお願いするんです。
するとソクラテスが「えぇ。私が最高の知恵者だって。それが真実じゃないことは、私が一番知ってるよ。」と答えるんです。
でもそのことを考えたソクラテスは「わかった。じゃあ、多くの人から知者だと言われている人を訪問して、私がそのような人にいろいろと教えてもらえば、自分がどれほど物事を知らないか、知ることができるだろう。」と言って、多くの知者と呼ばれている人を訪問するんです。
その結果、彼らは、一番大事なものを知っておらず、自分がわかってないことすら知らない人々であり、教えることができると思い込んでいる人ばかりだ、ということにソクラテスは気づくんです。
そして自分は同じように知らないけれども、知らないということを知っているので、ああ、これが天使の言っている本当の知恵の意味か、と悟ったというお話です。
一般的には「無知の知」ということですよね。

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さて聖書にこのようなことばがあります。

それゆえ、私たちに自分の日を正しく数えることを教えてください。そうして私たちに知恵の心を得させてください。

今日はここから「知恵の心を得る道」と題して三つのポイントでお話いたしましょう。

この世界を本当に知っているのは創造主だけ

まず第一に、知恵を得る道は、人間は無知であることを知る、ということです。
博物館の中の博物館と言われている、スミソニアン博物館、ワシントンにありますね。この博物館の研究員であったアーウィンという人が昆虫学者の中で最も尊敬を受けている人だったそうです。
このアーウィンが昆虫の権威者、研究者の一流の人々を集めて、パナマのアマゾン流域の木を調べに行ったというんです。
70メートルあるその木を下から燻して、昆虫を全部あぶり出し、その出てくる昆虫の種を仲間と同定していくという仕事です。
その結果驚くべきことがわかりました。その木の下から出てきた昆虫の96パーセントは未知の昆虫だったというんです。
昆虫については右に出る人がいない、という研究者たちがみんなで寄ってたかって調べたところ、そのうちの4パーセントしかその昆虫を知っていなかったというんです。
そしてこのアーウィンはこういうふうにまとめています。「この地球は未知で満ちている。」
さていろいろな本を読んで調べてみますと、陸上の86パーセント、海の中の91パーセントの生物は、まだ特定されていないということだそうです。
宇宙の物質は地球と同じ物質ではほとんどなくって、その物質でわかったるのはたったの4パーセントだというふうにも言われています。私たちは、無知、なんですね。
科学が発達し人間は知識を得ていますが、まだまだこの地球や宇宙は、未知の世界である。そしてこの世界をお造りになった方が、知恵者であるということなんです。

水疱瘡ワクチンで帯状疱疹が増えた

二つ目のポイントに、真の知恵者である神にきくのが知恵の道ということです。
先ほどお読みした聖書の箇所で「どうか教えてください。」と懇願している相手がこの世界を造った創造主である神です。
この詩編の作者は、全知の知恵者である神に助言を求めてるんです。
先日、皮膚科のドクターと話をする機会がありました。彼が「最近の研究でおもしろいものがあるよ。」と教えてくれたんです。
水疱瘡ワクチンを子どもにうち始めてから、40歳以上で帯状疱疹にかかる人が増えた、という話です。
昔は水疱瘡ワクチンを子どもに接種するのは任意でしたが、三年ほど前から、必ず受けなければならない定期接種となったそうです。
一歳になった時に、区役所や市役所から受けるように、という通知がくるんですよね。
このワクチンをうつことによって、子どもたちは水疱瘡にかからなくなりました。またかかったとしても、重症化しなくなったというんですが、その故に40歳以上の帯状疱疹にかかる人が増えた、というんです。
そして「どうしてだかわかりますか。」と訊かれたんです。私は「わかりません。」と言いました。

いのちの設計者であり保たれる方がいる

今の医学者たちが答えを出してるのは、次のような考え方が主流だそうです。
実は水疱瘡にかかると抗体ができて、自分のからだの中にウイルスに対抗する抗体ができるんですが、この抗体は水疱瘡ウイルスに定期的に出会うことによって、その働きを失うことなく、活性化させられるというんです。
ですから、ちょうど自分が子どもの時、水疱瘡にかかった。そして、抗体ができた。親になった時に、もう一度子どもが水疱瘡にかかることによって、かつて持っていた自分の抗体が活性化されて、親は水疱瘡にかからない。
また歳をとって、おじいちゃん、おばあちゃんになった時、孫が水疱瘡にかかることによって、もう一度抗体が活性化して水疱瘡ウイルスにやられない、というんですが、水疱瘡ウイルスにやられて大人がかかるのが、帯状疱疹なんですね。
この定期的に水疱瘡ウイルスに触れることがなくなったので、水疱瘡ウイルスに対する抗体が死んでしまって、帯状疱疹にかかる人が増える、と言ってるんです。
そしてこの医者である友人はこう言っていました。「人間の知恵で、これがいいと思ってやったからといって、人類全体に益となっているとは限らない。人間の知恵にはいつも限界があるということを認めなくちゃだめですよね。」というお話です。
私たちの神は、人間をお造りになり、人間がいのちに躍動していくようにすべてのことを綿密に計算してお造りになっておられます。
このドクターは人間のシステムを見たら、神がこのシステムを設計したとしか考えられない、というふうにおっしゃっていました。
私たちのいのちをお造りになった神がおられ、この方が人間に免疫システムを与えて、私たちのいのちを保っておられるというのです。
この方こそ、知恵者です。この方にきくように、聖書は教えているのです。

知恵に満ちた神に尋ねる

三番目に、自分のいのちのある間に求める、ということです。
自分の日を数えるというのは、自分の人生に終わりがあるということを意識することです。
私たちは何をするにも準備が大切だと知っています。聖書は、生きている間に死への備えをしなさい、と教えています。
生きていくための知恵、も大事ですが、死に対する準備という知恵があるのです。
私たちの人生は死に向かっている人生ではないでしょうか。期限付きの人生ではないでしょうか。でもこの短い人生の中で、私たちに本当に必要なのが、神の知恵ではないでしょうか。
人は死んだらどうなるんでしょう。誰も死んだことのある人はいません。
よく「聖書の神を信じて、復活を信じてるなんて。」と言う人がいます。でもその人も死んだら終わり、という誰かの言葉を信じているんです。
未来に関することはみな、信仰が必要です。誰の言葉を信じれば、知恵ある人生を送っていくことができるんでしょう。
人間の言葉ではありません。人間は無知なのです。
でも、聖書の神、あなたをお造りになった神は知恵に満ちた神です。
どうぞ知恵の心がみなさまのものとなり、豊かな人生を歩んでいかれますように、心からお勧めいたします。

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